皆さんこんにちは。ナレーターの片岡晟です。
日本はもちろん世界各国に日本語ナレーションを輸出しまくっている
世界を股にかけるナレーターをやってます。
他にもナレーターのコンサルティングやコーチング、
日本中のナレーターのコミュニティ、ナレーターブランディング会議の運営もしております。
今回は「報告や発信は自慢じゃない。人に勇気や希望を与えるためのものだ」
というテーマでお話ししようと思います。
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★ やっぱりまっすぐなエピソードは強い
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僕はナレーターさんに向けてコンサルティングやコーチングをしたりもしているのですが
一人こういう方がいました。
その方は20代から声の仕事に憧れて、いろんなところで勉強したのはいいものの
なかなか目が出ず、半ば諦めていたところに
僕のように事務所に所属せずに声の仕事ができるという世界を知って
およそ30年ぶりに、声の仕事、ナレーションの仕事を目指し始めたということでした。
その方は機械も得意じゃないし、営業をするのも苦手だし、宅録も悪戦苦闘しながら実践してました。
でも、僕が主催したナレーターの作戦会議に来てもらったり、
ナレーターブランディング会議に参加してもらってベテランの先輩方に質問を投げかけたりして
一歩ずつではありますが着実にナレーターとは何ぞやというエッセンスを吸収していかれました。
その中で、日本全国に自分というナレーターを営業しまくるということをその人は決めました。
僕のコンサルを受けてもらってる中でも、
今日はこれだけ営業しました、こういう問い合わせのメールが来ました、
今全然反応来なくてくじけそうです、っていうことからなんでも素直に言ってもらってて
ツイッターやブランディング会議の中でも僕や参加している皆さんの投稿に
「すごいですね!」とか「参考になりますありがとうございます!」
というコメントを逐一残してくれてて、
いろんな人から「前向きな人」「応援したい人」というイメージを持たれてたと思います。
そんな中、
最近7月末になって、日本全国に営業したのがついに実って
和歌山県の制作会社から温泉のTVCMのナレーションの仕事が決まったんです。
これすごくないですか?
30年ぶりにプロのナレーターを目指し始めて
奮起して3ヶ月ほどでデビューして
しかも初めての仕事がTVCMって。
これもうすでにお気付きの人もいるかもしれませんが
長井優子さんというナレーターの方で、
その詳細なエピソードはnoteで書かれてるんでリンクを貼っておきます。
是非読んでみてください。
50才でナレーターになった私
https://note.com/nickey_1102/n/nd200eff10f64
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★ 報告や発信は自慢じゃなくて人に勇気や希望を与えること
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ちょうど納品のタイミングがコンサルの日の前後だったんで、
コンサルで改めてその報告をもらった時に、すごいなーと思ったのと同時に
これはいろんな人に勇気を与えるなーと思ったんです。
シンボリック、象徴的というか
ちょっと前の長井さんのように、声の仕事、ナレーターをもう諦めかけてて、
でも人生に一度でいいからナレーションの仕事がしてみたい。
こういう人って日本にもめちゃくちゃいっぱいいると思うんです。
そういう人たちの希望の光になれると思ったんです。
そこで僕は長井さんに提案しました。
「このエピソード、絶対ツイッターやブランディング会議とかで発信したほうがいいですよ」と。
でも長井さんは謙虚な人なので、こういう、自分を発信することにめちゃくちゃ苦手意識を持ってたんです。
しかし発信が苦手な人って長井さんが特別珍しいってわけではなくて、
発信や報告をすることでみんなから自慢じゃないかと思われるのが怖いって人、結構いると思うんです。
そこでちょっと言い方を変えて
「長井さんのエピソードを発信すれば、長井さんのようにナレーションの仕事のことで悩んでいる人、
仕事が来なくて悩んでいる人、
もう今から始めても遅いと諦めていた人に勇気を与えることになるんです。
報告は自慢じゃないんです。人に勇気や希望を与える行為なんです」
と伝えました。
その上で
「そしたら長井さんに勇気を与えられた人は長井さんのファンになるし、応援してもらえるし
ナレーターの中で長井さんの大きな居場所ができますよ」
とも伝えました。
長井さんは「なるほど」と。
「人に勇気を与える行為。それは私も一番やりたいことです」
それから長井さんの目の色がキラキラ輝き出して、
その時は音声通話だったんで目の色は見えなかったんですけど、
少なくとも声のトーンがパッと明るくなりました。
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★ 報告は「撮って出し」が最強
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「2、3日以内にやりますー」
ということだったんで、もう一歩踏み込んだほうがいいなと思って
「いや、長井さん、もっと早いほうがいいです。ていうか今日発信しましょう」
と提案しました。
まあちょっと鬼かなーとも思ったんですが、
でも報告って絶対撮って出しが一番効果あるんです。
撮って出しっていうのは、映像業界用語なんですが、
撮影したものをほぼそのまま編集せずに放送するっていうことです。
結婚式とかでもよくみられる手法で
「え、さっき撮られてたものなのに、もうこんなすごい映像になってるの!?」
みたいな感動ってありますよね。
報告も同じで、
そのエピソードが起こってすぐ発信したほうが、
当事者のライブ感だったり、体温、熱量が生きたまま相手に伝えられるので、
感動がより保存された状態で伝わりやすいんですよね。
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★ 「応援したくなる人」というブランディング
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長井さんはその日中にツイッターとナレーターブランディング会議で報告の発信をされて、
そこで何が起こったか。
もともとブランディング会議で知り合ってたナレーターの方達からはもちろん、
ツイッターで知らなかった人たちからもいいねがたくさんついて、
今100以上のいいねが長井さんのツイートにつくってことが起きたんです。
今まで無名だった人がですよ。
それだけ長井さんが祝福されてるってことだし、
長井さんのエピソードに励まされた人がいるってことだし、
応援シロ、つまり応援したいと思える要素があったってことですよね。
でも、ただ長井さんが初めて仕事しましたーっていう発信をしたから
こんなにたくさんの人におめでとうと言ってもらえたのかというとそうではなくて、
前述のように長井さんはツイッターやブランディング会議の中で
いろんな人に「すごいですね!」とか「わからないことも多いですが私も頑張ります」というように
コメントを残していた。つまり発信していたんです。
それでみんなから「一から頑張っている人」「応援したいと思える人」という認識が生まれて
つまりブランディングが生まれて
結果が出た時に応援ポイントの融解点を迎え、おめでとうが爆発した。
ポジティブなコメントを残すという発信で
長井さんに応援ポイントがたまっていたからこそ生まれた現象だなとおもいます。
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★ 応援シロこそが最大の財産
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でここで大事なのが「結果を出してそこで終わる」のと
「結果を出して報告をする」というものとの違いです。
ナレーターとして結果を出したーやったー
という状態で完結すれば、報酬のお金をもらってそれで終わりですが、
ナレーターとしてこういう結果を出しました!
という発信をすれば、その人に応援シロが生まれて、
それに励まされた人や刺激を受けた人がその人のことを
「目指すタイミングが遅くてもちゃんと結果を出せることを証明した人」とか
ナレーターとしてある立ち位置で注目されて
〇〇といえば長井さん、みたいな感じで覚えてもらえる。応援してもらえる。
もしそこで誰かに、ナレーターを紹介してくださいーと声がかかったとして
その人が長井さんを覚えていれば、候補として長井さんを紹介する可能性が出てくるわけです。
人に勇気や希望を与えられると同時に、
またそれが自分にいいこととして返ってくるかもしれない。
そして結果の先に発信を置くことで、自分の応援シロを財産として還元できる。
もう発信って最高ですね。発信だいすき。
というわけで、
報告や発信をするということは自慢が本質ではない。
人に勇気や希望を与えるのが本質だ、というお話でした。
僕が運営しているナレーターブランディング会議や、ナレーターにおこなっているコンサルでは
こんなことを話したりしています。
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